MES(Manufacturing Execution System)とは、いわば製造業において経営と生産現場を橋渡しする情報システムで、ここ数年導入する企業が急増し、注目を集めている製造実行システムだ。「生産現場と経営陣を双方向で結びつけるための基盤システムといえるかもしれません」。石上が担当する企業は何種類もの生産ラインをもつ大手製造業で、MES導入による経営改善は緊急課題だった。
「MESで難しいのは、生産の現場を熟知しないと本当に役立つ設計ができないことですね。製造ラインや運用について理解し、現場の声を取り入れながら進めていく必要があります。システム設計といえばコンピュータの前でやるものと思っていたら、それは大きな間違い。現場を歩き回り、お客様と腹を割った付き合いをし、チームでミーティングを重ね、それからようやくコンピュータに向かうという感じ。うちのチームのメンバーは、はっきりいってガテン系が多いですよ」
現在、仕事は佳境を迎え、多忙な日々が続く。ときにはお客様からの厳しい指摘を受けるのも、チームリーダーの役割だ。しかし、「この前改良してもらったら使いやすくなったよ」などと声をかけられると、その苦労は吹き飛ぶ。「お客様の要望以上、120%の成果を出せたとき、やった!と心の中でガッツポーズ。自分のつくったシステムで機械が動き、モノが作られていく様を見ると達成感を感じますね」
仕事が楽しそうですね?との問いに、石上はちょっと苦笑い。「忙しいと、つい楽しさを忘れてしまうことがありますよね。私の目標は、いつでもどんな状況でも仕事が楽しい!と言い切れる人間になることなんです」。いまやどんな業種でもシステム抜きには企業が成り立たない時代。「企業の省力化、省人化を達成するためにシステムを開発するわけですよね。でも、そのシステムを作る側は、決して省人化できない。人材ありきの業種なんです。ぜひ、若い人材にどんどん来てもらいたいですね」
 
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